入居者50代女性Sさん「2」なんか悲しい

大家業
前回のおさらい
路上生活者が生活保護を受けるための入居計画。

50代女性Sさん、全財産3万円で収入・住居無し。
外は冬の足音が聞こえてくる11月中頃。

もう生活保護を受けるしか選択肢は残されていない。

はず・・。

生活保護を受けるには住居が必須です。

まずはここで入居の契約を結ばないといけないわけです。
ではSさん、福祉団体担当者、BN氏3者のやりとりをご覧ください。

Sさん内覧してどうでした?
特に問題がなければ賃貸契約となりますが。

・・。

ここから20分経過・・。
賃貸契約書を見ているのかずっと下を向いたまま時間だけが過ぎていきます。

Sさん。いいですか?
私達が無理やり入居させることはできないんです。
Sさんの意思で契約しないといけないんですよ。

はい・・。

そしてここから10分が経過・・。

Sさん。
ここで入居の契約しないと、
残りの残金でまたネットカフェに行きますね。
そしたら10日位で手持ちのお金が尽きますよね。
その時には部屋が空いてないかもしれませんよ。
そうなったらいよいよ私どもでは助けられないんですよ。

はい・・

さらに10分・・

BNさんも忙しいところ来てもらってるので、
Sさんどうしますか?

はい・・

さらに10分経過

やめます・・

本当にいいんですか?
生活保護受けられませんよ?
また寒空の下で生活しないとだめなんですよ?
はっきり言いますが、
12月に入って雪が降りだしたら死にますよ。

はい・・

わかりました・・
BNさんわざわざ来て頂いてすみません・・

BN
BN

私は大丈夫です・・

こればっかりはしょうがない。
どう考えても入居して生活保護を受けた方がいいに決まってるけど。
本人がそれを望まないのに強制することはできない・・。

そして施設の駐車場から車を出したら、
Sさんもちょうど施設から出てきたのでした。

なんかとても悲しい気持ちになりました・・。

続きます。

コメント

  1. kei より:

    前回のお話から、SさんがBNさんのお部屋を借りることになったら、古着とかタオルなど提供できるものはないかなぁ、と考えていたところでした。昨日あたりからずっと雪ですね。この空の下での生活はちょっと難しいですよね。続きが気になります。